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こんなに変わった歴史教科書 [学校]


こんなに変わった歴史教科書 (新潮文庫)

こんなに変わった歴史教科書 (新潮文庫)

  • 作者: 山本 博文
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2011/09/28
  • メディア: 文庫

教科書の執筆にたずさわっている方が、昭和47年(1972)版と平成18年(2006)版を比較して、その記述の違い、背景となっている学説の変化等を書いている。

中学校社会科教師として、日々、教科書とともにいて、自分が学んだ知識、教えてきた知識と、現在の教科書の記述の違いみたいなものは、感じていたので、大変興味深く読んだ。

聖徳太子や源頼朝の肖像画についての話は、このブログでも書いたことがあるし、鎌倉幕府の成立年度についてなども、テレビ等からの知識で、「今、小学校では、1192(イイクニ)つくろう鎌倉幕府じゃないみたいよ!」とか、授業などで紹介していた。
ちなみに、現1年生は、鎌倉幕府の成立を1192年と教わっているみたい。


・教科書の記述は、「てにをは」に至るまで吟味され、簡単な記述の中にも多くの思いが込められている。字数が極端に制限されているので、微妙な表現の差が、専門家にならわかるが、おそらく一般の人には通じない・・・。
・平成12年度版教科書は、「ゆとり教育」に対応して記述量を極限まで切り詰め、図版を増やしたので・・・・教科書の本文そのものはたしかに大幅に減ったが、図版のキャプションやコラムなどで、できるだけ従来の記述内容を残そうと努めてもいる。

取り上げられている教科書が「東京書籍」という、現在使用しているものでもあり、表現の裏に隠れている内容を知ることができて、うれしい。

しかし、「図版のキャプションやコラムなどで、できるだけ従来の記述内容を残そう」は、どこまで扱うべきか、迷ってしまったりもするのですよね。
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