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スクーティンオン・ハード・ロック 選曲 [吹奏楽]

昨年のコンクール曲を決めるにあたって、2つ残った候補曲が、「スティブンソンのロケット号」と「スクーティン・オン・ハードロック」。
「スクーティン」は、とにかくカッコいいけど、金管のハイトーンも多いし、こまかい動きも多いので、「できない」のではないかという意見もあった。でも僕としては、「できないことはない」が、「片寄っている」というのが一番問題だと思った。事実、コンクールの審査講評でも
「ジェットコースターに乗ってゴールまで一直線というのも曲として理解できますが、せっかくの音楽教育ですから、もっといろいろな場面にチャレンジするのも必要だと思います。」とか
「音楽の表現の面からみると、少しリズムに片寄った曲ですね。これはこれで面白いが、音楽的には不満です。もっと音楽性のある曲を演奏するともっとよくなるでしょう。」
という指摘を受けた。その通りであると思う。
透明感のあるサウンドとか、シンフォニックなサウンドとか、コンクールの練習を通して学べる、いろいろな素材が、この曲には「ない」のでは、と思った。指揮者としても、「ズンズンと前進する場面」「よどむように音楽が停止する場面」など、表現をアピールする場面が、この曲には「ない」と「思った。」
なので、けっして、「ロケット号」が、それらの条件を満たしているとは思えないけど、「スクーティン」よりはましなので、僕は一生懸命、「ロケット号」を勧めた。3年生にアンケートをとると、本当に半々ぐらいになった。(2年生は、ほとんどがスクーティン派だったようだ。)
ただ、「ロケット号」と書いた者も、本当は「スクーティン」をやりたいというのが、本音のようであった。

「ロケット号」と書いた ある生徒のコメントに、「スクーティンでは、コンクール曲で学ぶことができるいろいろな表現を学ぶことができないと思います。」というのを見たとき、僕は、「スクーティン」でいくことを決断した。

「ここまで、わかっている生徒がいる。僕と同じレベルで考えている生徒がいる。ただの好き、嫌いというレベルでは考えていない生徒がいる。」ならば、今年は、この片寄った曲でいこう。やろうと思えば、この子達は、いろいろな表現も絶対できる。コンクール曲でやらなくても・・・・。

「スクーティン」は、技術的に難しいので、いろいろ指導しなくても、みんなよく練習した。
ある意味、大変、教師としては、楽だったかもしれない。できているように思って、できていないことを指摘していくようなことは必要なかった。だって、できないんだもの。

そして、ただ、リズムにのって演奏するだけかなと思っていた曲でも、指揮者としてやるべきことがたくさんあることを学ぶことができた。もしかすると、この曲をやって、一番得をしたのは、僕だったかもしれない。その辺の話は、また機会を改めまして・・・。


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コメント 2

takafumi

今年は、去年のスクーティンで身につけた技術を生かして
頑張りたいと思います!!
同じ形式ですし、みんなの好みにも合っていると言うことなので、
何とかやれそうだと思っています。
by takafumi (2005-04-30 21:25) 

おにぽん

すばらしかったです
by おにぽん (2006-08-21 15:09) 

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